♪帰ってきたヨッパライ♪


怒る代理店・・飲酒運転の契約者 2001年1月

去る1月1日のことである。当代理店の契約者が飲酒運転で事故を起こしてしまった。その契約者は、事故を起こす直前に近くのコンビニでちょっとしたトラブルがあり、精神状態が不安定であったらしい。その事故が単なる飲酒による運転ミスなのか、故意での事故なのか真相はわからない。

当人は『風邪をひいて風邪薬を服用し、身体が寒いからお酒を飲み、幻覚状態だった』と弁解じみた事を言っている。まったく言い訳にならない。事故の相手方の人は、若いのにかなりの人格者で(公務員らしい)、信じられないことに『故意とは思いたくないし、車さえ修理して下されば結構です』とのこと・・・。

本来、自動車保険は被害者救済のため、飲酒運転でも保険での賠償は可能です。しかし、今回の事故案件は私の独断で免責(保険で補償をしない)扱いとし、保険対応しないことにしました。幸い車だけの損害で、しかも相手の方は寛大な人で助かりました。これがもし人身や死亡事故だったらどうでしょう?契約者の反省を促すためにも、本人が自費負担すべきだと判断しました。

保険で何でも解決出来ると思ったら大間違いです。私は飲酒運転をするような契約者ための代理店ではありません。契約時には、口頭でも書面でも『飲酒運転の事故においては、一切の責任を持てません。お手伝いも致しません』と宣言しています。契約者のご家族のことも考え、自分の職業に対してのプライドのためにも迷わずこう決めました。契約者のために、単に事故解決の手助けをするだけが我々の仕事ではありません。

事故防止策を提案し、指導し、未然に防ぐことが我々の仕事でもあるのです。飲酒運転をするような契約者が、他の保険会社に替わっても致し方ありません。これも私のプライドと考えています。現在の世の中、“保険市場は自由化が進み、お客様は保険会社や代理店を選ぶ時代”になった言われています。しかし私に言わせれば、反対に保険会社や代理店も“お客様を選ぶ時代”にもなっているのです。

昨年の夏こんな事がありました。70才という高齢で女性の契約者が、本人が当て逃げしたにも係わらず、私には当て逃げされたとうその報告しました。2日後、被害者は懸命な努力で真相を立証されました。私は、被害者方に当人と同行謝罪に行きました。その時、当人を強引に説得し、『車は廃車して、任意保険も解約いたしますから、お許し下さい』と被害者に申し出ました。

この時も相手の方が寛大な方で『そこまでしなくてもいいですが、本人のためには、残す余生を安全に過ごすためにもその方がいいかも知れませんね』と・・、そして円満解決した事故案件がありました。これは単なる私の自己満足の解決の仕方かも知れませんが、70才の契約者が私や世間に嘘付いたペナルティです。その時も、保険会社の配慮を辞退して、約20万円を自費で払っていただきました。20万で犯罪者扱いにならなかったのですから、安い買い物だったと思います。


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